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雀魂で和了率が上がらない理由|副露率38%・雀聖3の答え合わせ

雀魂で和了率が上がらない理由 今日も道草 あそび

雀魂で「守備は固まった。次は攻めだ」と思ってから、私は2回続けて同じ宿題を自分に出していました。和了率をどう上げるか。今回はその答え合わせです。自分の数字を全部並べ直して、上位勢の実測値とぶつけてみました。

結論から言うと、私の見立ては外れていました。「打点が足りない」と思っていたのに、打点は足りていた。代わりに、まったく別のところに穴が空いていたんです。そしてその穴を掘ったのは、たぶん私が一番自慢していた数字でした。

打点は、実は足りていた

まず、ずっと疑っていた「打点不足説」から潰します。魂天の上位20人の実測平均を集計されている方がいて、その数字と自分を並べたのがこちらです(私は雀聖3・総対局1,944戦時点)。

指標私(雀聖3)魂天上位20人の平均
平均打点5,901点5,968点
和了率21.26%22.43%
放銃率9.78%11.35%
副露率38.01%33.20%

見ての通りです。打点はほぼ同じで、67点しか違いません。しかも放銃率にいたっては、魂天上位勢の平均より1.5ポイント以上、私のほうが優秀でした。

同じ集計者が挙げている「強者の条件」は、平均打点が6,000点付近、かつ〈和了率−放銃率〉が11%超というもの。私は 21.26−9.78=11.48%で、基準を満たしています。

※ひとつ注意書きを。雀魂の戦績画面にある「平均得点」が、牌譜屋などで言う「平均和了点」と完全に同じ定義か、私は確認しきれていません(供託や本場を含むのかが不明)。数百点単位の優劣を論じるには危うい数字なので、ここでは「打点が極端に低いわけではない」という粗い結論までにとどめます。

唯一、はっきり負けている数字

では、どこで負けているのか。並べていくと、逃げ場のない項目がひとつだけ残りました。和了率21.26%です。

指標雀聖3の平均
和了率21.26%22.54%
立直率15.97%18.50%

私の和了率は、玉の間の「全体平均」とほぼ同じ。雀聖3帯の平均からは1.3ポイント下です。雀聖3を名乗りながら、アガる力だけは玉の間の平均くらいしかない。

しかも、ここに副露率を重ねると話が一段きつくなります。私の副露率は38.01%で、魂天上位勢の平均33.20%より5ポイントちかく高い。鳴きは本来、速度を買う行為です。速度を買っているのだから、和了率は上がっていなければおかしい。なのに、上がっていない。

誰よりも鳴いているのに、誰よりもアガれていない。これが、私のスタッツが抱えている唯一にして最大の矛盾でした。

先に断っておくと、「副露率が高い=悪い」と言いたいのではありません。上位勢のデータを集計している方自身が、「平均和了が低い=副露が多い=立直が少ない、にはならない」と明確に否定しています。副露率40%前後でも立直率20%を保つ打ち手は実在するし、鳴きで打点を作る人もいる。だから問題は鳴きの回数ではない。38%も投じて21%しか回収できていない、鳴きの費用対効果のほうです。

犯人は、私が一番自慢していた数字かもしれない

私はずっと、放銃率9.78%を誇ってきました。二桁を割っていて、魂天上位平均より低い。胸を張れる数字です。でも、順番を変えて読むとこうなります。

放銃率が低すぎるのは、降りすぎのサインでもある。

段位別のデータを見ると、面白いことが起きています。段位が上がるときに大きく動くのは放銃率のほうで、雀傑3の15.53%から魂天1の11.38%まで一貫して下がる。一方で和了率は21%台から22%台へ、1.5ポイントしか動きません

私の放銃率9.78%は、その魂天帯の水準すら下回っています。放銃率だけ見れば、私はもう魂天より上。それでいて和了率は玉の間平均。この歪みは、どう考えても「押すべき手を押していない」から生まれます。

以前に公開した自分の降り基準を読み返すと、あれは「仕上がっていないテンパイ」を前提にした守りのルールでした。安い愚形の聴牌しか作れていないから、降りるのが正解になる。だから降りる。だから和了率が上がらない。そしてまた安い愚形を作る——。数字が動かないわけです。ループの中にいたのだから。

「仕上がり」を、高さの話だと思っていた

この袋小路に外から言葉をくれたのが、ゆうせーさんの記事でした。曰く、手なり一本では勝てない。牌効率通りに進めて毎回いちばん高いルートを通れるわけがないのだから、「全体の仕上がり」を意識しろ、と。

読んだとき、私はこれを「もっと高い手を目指せ」という話だと受け取りました。だから打点不足説に飛びついたわけです。でも打点は足りていた。だとすると、私の読み方のほうが浅かったことになります。いま並べ直した数字から言うと、仕上がりとはこういうことだと思います。

仕上がり=高さではない。「その手が、押し切るに値する形になっているか」。

なぜそう言えるか。統計がはっきり示しています。8巡目の先制テンパイで、良形と愚形では和了率で14ポイント差。しかも愚形は放銃率も被ツモ率も上がります。長引くぶん、余計に殴られるからです。つまり愚形テンパイは「アガりにくい」だけでなく「危ない」。二重に損をしている。

打点側にも同じくらい明快なデータがあります。8巡目先制リーチの局収支を比べると、ドラ0のときは一役足すだけで785点も跳ねるのに、ドラ1同士だとその差はわずか120点。一役の価値は、安い手ほど大きいのです。

※この局収支は門前リーチ同士の比較なので、そのまま鳴きの基準にはできません。あくまで「安手に一役足す価値は大きい」という原理の例として引いています。

明日から変える3つの判断

① 鳴く前に、翻数と待ちを数える

いまの私は、たぶん「鳴ける」から鳴いています。副露率38.01%はその結果でしょう。これからは鳴きボタンを押す前に一拍置いて、「この鳴きで何翻になり、最終形はどんな待ちになるか」を数えます。数えた結果が「1翻・愚形」なら、それは速度も打点も買えていない鳴きです。

減らすのは鳴きの回数ではなく、回収できない鳴きのほう。目標は副露率を下げることではなく、38%のままでも和了率を22%台に乗せることです。

② 先制テンパイは、原則そのままリーチする

大前提を先に置きます。先制テンパイは即リーチが基本。テンパイ外しは例外です。ここを逆にすると、良形のピンフを三色を見て崩す、という明確な悪手になります。

外しを検討していいのは、〈安い〉〈愚形〉〈手変わりが6種類以上ある〉〈10巡目まで〉〈他家に先制されていない〉が全部そろったときだけ。良形への変化しか無いなら6巡目以降は即リーチが有利、というのが目安です。

私の立直率は15.97%。雀聖3平均の18.50%より2.5ポイント低く、副露率の高さより、実はこちらの乖離のほうが大きい。まずはここを18%台に寄せます。

ただし正直に付け加えると、これは取引です。リーチ率とトップ率には相関がある一方、安定段位とはほぼ無相関だという集計もあります。無相関ということは、リーチを増やすとトップと一緒にラスも増えうるということ。私の最大の武器であるラス回避を、少し削ってトップを取りにいく。それを自覚して選びます。

③ 「仕上がり」のゴールは、局面で反転すると知っておく

最後に、①②を全部ひっくり返す話をします。

以前、オーラス2着・トップと5,100点差の局面で、私は清一色を見て鳴きました。検討にかけたら評価はB。AIが見ていたのは清一色ではなく、喰いタンで即アガって2着を確定させるルートでした。私の鳴き方では、晒した牌にタンヤオが消えていた。高い夢を見て、確定を捨てていたわけです。

つまり、高く仕上げるのが正解の局面と、安く確定させるのが正解の局面がある。仕上がりのゴールは固定ではありません。

とくに雀魂ではこれが効きます。王座の間・雀聖3の順位点は +135/+65/−5/−255。1位と2位の差はたった70ptなのに、3位と4位の差は250pt。3.6倍の非対称です。だからオーラスの「あと一歩」は、打点ではなく着順条件から逆算するべき局面が多い。

判断②までは平場のデフォルト。着順条件がかかった局面は、それを上書きする。この階層で持ちます。

AIの答えが割れるのは、バグではなく仕組み

最後に短く、AI検討の使い方を。以前の私は、AIを一枚岩だと思っていました。違いました。同じ局面で、AIごとに推奨が割れます。

理由は単純で、あの棒グラフは「その打牌が正解である確率」ではないからです。表示されているのは、そのAIがその手を選ぶ確率。学習の出発点が違えば、確率の山は別の牌に立ちます。人間の牌譜を教師にしたモデルと、自己対戦だけで育ったモデルでは、そもそも見ている「常識」が違う。

どれくらい割れるかというと、NAGAには打ち筋の違う5タイプがあり、その5タイプで結論が分かれた80局面だけを集めた本が出版されているほどです(『渡辺太×麻雀AI「NAGA」 AIが迷う何切る80』KADOKAWA)。他人の感想ではなく、AI側の企画としてそうなっている。

ただし、ここから「AIが割れてるんだから自分の好きに打っていい」と読むのは間違いです。割れる局面は、たいてい選択肢の差が小さい局面。勝敗を分けにくいところだから割れる。逆に言えば、複数のAIが揃って否定する打牌を避けることのほうが、成績にはずっと効きます。割れている局面でこそ、自分の基準——私の場合は着順条件からの逆算——が仕事をする。そういう距離感で使います。

まとめ

  • 打点は足りていた。5,901点は魂天上位勢の平均5,968点とほぼ同じ。仮説は外れた
  • 負けているのは和了率21.26%だけ。副露率38.01%も投じてこれ、という費用対効果の低さが本丸
  • 放銃率9.78%は勲章ではなく症状かもしれない。安い愚形しか作れず、だから降り、だからアガれない
  • 変えるのは3つ。鳴く前に翻数と待ちを数える/先制テンパイは原則リーチ/着順条件は打点基準を上書きする

ひとつ、検証のやり方も直します。累計の数字で答え合わせをしても意味がありません。1か月打ったところで小数点以下しか動かない。なので次回は、今日以降の新規300戦だけを切り出して集計します。あわせて「鳴く前に翻数を数えた局の割合」も記録します。成績より先に、行動が変わったかどうかを見るためです。

もしあなたが、副露率が高いのに和了率が伸びない側の人なら。鳴く前に、翻数と待ちを一度だけ数えてみてください。同じ穴に落ちているかもしれません。

なお、雀魂をこれから始める方は雀魂(じゃんたま)の始め方、役をまず覚えたい方は雀魂の役一覧|初心者がまず覚える12役と翻数からどうぞ。

出典

  • 魂天上位20人の実測平均(平均打点5,968点/和了率22.43%/放銃率11.35%/副露率33.20%):うまブリトニー英才
  • 牌譜屋・玉の間の段位別スタッツ(聖3平均 和了率22.54%/立直率18.50%):Ese
  • 段位別の放銃率推移(雀傑3=15.53%/魂天1=11.38%):MARiMO
  • 8巡目先制テンパイの良形/愚形、および先制リーチの局収支(みーにん統計の整理):スターマイン
  • テンパイ外しの巡目基準:t-yoko
  • 「平均和了が低い=副露が多い=立直が少ない、にはならない」:まっきぃ
  • 雀魂の段位点と順位点:雀魂.info
  • 雀魂「平均得点」の解釈:ゲームエイト
  • NAGAの5タイプと『AIが迷う何切る80』(KADOKAWA):ドワンゴ
  • NAGAの出力が確率分布であること:Dwango Media Village
  • 着想のもとになった記事:ゆうせー
  • 自分のスタッツ:雀魂 戦績 2026-07-21(半荘・総対局1,944・雀聖3)

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