3着で終わった半荘を、3つの麻雀AIに検討してもらいました。使ったのはNAGAのアナンタ(超ラス回避派)、NAGAのウロボロス(トップ取り派)、そして雀魂の牌譜画面で使えるMAKAです。
アナンタとウロボロスは、2026年10月13日のNAGAの大型アップデートで追加された新しいタイプです。強い人の牌譜から学んだこれまでのタイプと違い、「自己改善型」とされています(出典:キンマweb、NAGA公式ページ)。使えるのは東南戦だけです。今回の対局は、ちょうどその10月13日の半荘。登場したばかりの新タイプ2つに、同じ牌譜を見せて比べたことになります。
同じ牌譜なら、だいたい同じ答えが返ってくると思っていました。ところが、同じNAGAでもアナンタとウロボロスで答えがかなり違います。この記事では、全93打牌を3つのAIで比べた結果と、NAGAに牌譜を送る手順をまとめます。
3つのAIは、どれくらい私と同じ牌を切ったか
| 私と同じ打牌 | 鳴く・鳴かないの一致 | |
|---|---|---|
| NAGA アナンタ(超ラス回避派) | 59/93(63%) | 24/27(89%) |
| NAGA ウロボロス(トップ取り派) | 64/93(69%) | 24/27(89%) |
| アナンタとウロボロス同士 | 82/93(88%) | — |
MAKAは打牌ごとの一致率ではなく、「分岐(MAKAなら別の牌を切る場面)」と局ごとの評価が出ます。今回の分岐は29か所、全体評価はA+でした。
| 局 | 東1 | 東2 | 東3 | 東4 | 南1 | 南2 | 南3 | 南4 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MAKA評価 | A- | S | S | B- | B+ | S- | A+ | S+ |
3着なのにA+です。大きな放銃はなく、2000点前後の支払いが積み重なって順位を落とした半荘でした。
注目したいのは、アナンタとウロボロスの一致率が88%しかないことです。「NAGAはこう言っている」とひとまとめにすると、検討を読み違えます。
もう1つ、数字を読むときの注意があります。キンマwebの記事では、新しい2タイプはこれまでのモデルより悪手率が高く出る傾向があるとされています。今回、私と同じ牌を切ったのはアナンタで63%、ウロボロスで69%。数字だけ見ると「3割以上ミスしている」ように見えますが、新タイプは判断のクセが強く、これまでのタイプより厳しめに出やすい。そう頭に入れて読むのがよさそうです。同じ牌譜を旧タイプ(ニシキなど)で解析した場合との比較は、今回はしていません。
3つのAIが全員一致で「そこは違う」と言った場面
1. 東2局:8sのポンは「しない」


私はポンしました。NAGAは2タイプともポンの確率が0%、MAKAも「スキップ84:ポン15」です。この局は8000点をアガっていますが、3つのAIが全員「鳴かない」と言っている以上、結果オーライです。アガれた局ほど、間違いをそのまま覚えてしまいます。
なぜAIはポンしないのか(予想)
このとき、親がリーチをかけていました。ドラは2p。私の手は4m6m・2345p・4455s・889sで、ポンすると役はタンヤオだけ。ドラや赤を足しても2000〜3900点ほどの手です。親リーチに対してこの打点で鳴いて前に出ると、手牌が10枚に減って安全な牌を抱えにくくなります。門前のままなら4455sの形が残り、危なくなったら降りられる。AIは「親リーチ相手に、安い鳴きで勝負する価値はない」と見たのだと思います。
2. 南2局:浮いた發は先に切る


私は9sを切って發を残しました。NAGAはアナンタ80%、ウロボロス99%で發切り。MAKAも發に78をつけています。この半荘で一番強く3つのAIがそろった指摘です。
なぜ發を先に切るのか(予想)
南2局の私は北家なので、北は自風です。北の暗刻があるので役はもう確定していて、發を重ねて役を作る必要がありません。さらに下家がすでに中をポンしていて、發を持ち続けるとあとで三元牌を鳴かれる危険が上がります。9sを残せば6789sで受けも広い。理由が3つそろうので、AIの判断が強くなったのだと思います。
3. 南3局:4mと中の切り順

中と4mのどちらを先に外すかで、私はAIと逆の順番でした。NAGAは2タイプとも「4mが先、そのあと中」。MAKAも次巡の中切りに82をつけています。
なぜ中を残すのか(予想)
この局のドラ表示牌は發。つまり中がドラでした。中は役牌でもあるので、重なればドラ2枚つきの役になります。私はそのドラを先に切って、孤立した4mを残しました。そのあと私がもう一度中を引いたときは、AIも中を100%で切っています。1枚切れて重なる見込みが薄くなったからだと思います。同じ牌でも、場に何枚見えているかで価値が変わります。
4. 南1局:發をポンしたあとの形

親で發をポンしたあと、私は4sを切りました。3つのAIとも5mです(アナンタ63%、ウロボロス94%、MAKA37)。3つとも同じ方向でした。
なぜ5mなのか(予想)
發をポンして役はあるので、あとはスピードです。4sは1s2sとくっついていて、3sを引けば123sか234sの形にできます。一方の5mは、8m9mとも離れた浮き牌です。どちらも浮いて見えますが、AIは「くっつく先がある方」を残しています。
5. 南4局:2pより2m

オーラスの11巡目、手は2m3m3m3m・2p3p・5p6p・456s・678s。私は2pを切りましたが、AIは3つとも2mです(アナンタ97%、ウロボロス62%、MAKA65)。2p3pは1p-4p待ちの両面で、この局のドラは1p。2pを切るとドラを含む両面を自分で壊してしまいます。2mなら333mの面子が残るので、形を崩さずに済みます。
NAGAに牌譜を送る手順(つまずいたところ付き)
- Chromeに拡張機能「雀魂牌譜検討サポーター」を入れる
- ブラウザ版の雀魂で、検討したい牌譜を開く
- Chrome右上のツールバーにある拡張機能のアイコンを押し、「NAGA」の欄のボタンを押す
- NAGAの依頼ページが開き、牌譜が自動で入る。「NAGAタイプ」を選んで「解析」を押す
つまずいたところ
- ボタンは牌譜画面の中ではなく、Chromeのツールバー側にあります。見えないときはパズルのマークの中です
- 雀魂のデスクトップ版(アプリ)では使えません。また、アプリとブラウザ版を同時に開くと「他の場所でログインされました」と出て切れます
- NAGAタイプは前回の選択が残ります。押す前にチェックを確認しましょう。今回は2タイプで80NPでした(料金は依頼ページの表示で確認してください)
タイプは正反対の2つ(今回ならラス回避派とトップ取り派)を選ぶのがおすすめです。どこで答えが割れるかが見えて、検討の情報量が増えます。
まとめ
- 3つのAIがそろって指摘した場面(今回は5つ)は、素直にミスとして直す
- NAGAはアナンタとウロボロスで別物。一番手が同じなのは88%
- MAKAは局ごとの評価が出るので、どの局から見直すか決めやすい
- 結果がよかった局ほど、AIに見せる価値がある
3つのAIの答えが割れた4場面(同じ局面で「リーチ100%」と「リーチ0%」が出た東3局など)と、MAKAの使い方までふくめた詳しい検討は、noteにまとめました。
【雀魂】NAGAとMAKA、3つのAIに同じ3着の牌譜を見せたら意見が割れた(note)
次回予告:次回は別の牌譜で、新タイプ2つに加えて、これまでのタイプのニシキなども入れて解析します。新タイプは本当に悪手率が厳しめに出るのか、同じ牌譜を新旧のNAGAに見せて数字で確かめる予定です。



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